英語のスピーキング力を伸ばすことを目的に、英語学習を始める社会人が増えてきました。
しかし「英語のスピーキングの勉強法がわからない」「どれだけ練習しても英語を話せるようにならない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
この記事では、社会人が英語のスピーキングで伸び悩む原因と、社会人向けの効果的な勉強法やコツ、おすすめのアプリ、参考書などについて詳しく解説します。
英語のスピーキング力を伸ばして、仕事に活かしたいという社会人の方はぜひご覧ください。
社会人が英語のスピーキングで伸び悩む原因と間違った勉強法
社会人になって英語学習を始めた人は、スピーキングの習得を目標にしていることがほとんどですが、思ったように英語を話せるようにならない人も多いのではないでしょうか?
英語のスピーキングが伸び悩むのには、いくつかの原因が考えられます。
こちらでは社会人が英語のスピーキングで伸び悩む原因と間違った勉強法について見ていきましょう。
原因1.日本人は義務教育で英語を話す機会がない
英語のスピーキングが伸び悩む原因としてまず考えられるのは、義務教育の期間に英語を実際に話す機会がほとんどなかったことです。
中学や高校での英語の授業では、講義による受け身の学習、暗記や問題演習といったテストや受験のための学習に時間をかけ、スピーキング力向上に必要なアウトプット練習が著しく足りていません。
その結果、英語のテストで高得点は取れても、実際の英会話は全くできない、そもそも英語のスピーキングをどのように学習すればいいのかわからないという状態になってしまいます。
カタカナ英語によるインプット
義務教育の間にカタカナ英語が染み付いてしまい、英語をカタカナでインプットしてしまう癖がついている英語学習者も多いです。
カタカナ英語は本来の英語の音とは異なるため、相手に伝わらない発音を身に付けてしまったり、リスニング力が伸びないなど、英語力アップには大きな弊害になります。
原因2.英語の基礎が身についていないのに、英会話を始めてしまう
スピーキングの土台となる英語の基礎を軽視し、いきなり英会話を始めてしまうのも、スピーキングが伸び悩む1つの原因です。
いきなり英会話スクールに通う
現在の自分の英語レベルを把握しないまま、「スピーキングができるようになりたいから」という理由で、いきなり英会話スクールに申し込んでしまう人がいます。
英会話スクールでは実践的な会話練習を行うので、英語の基礎が身についていない初心者が効率よく学ぶのは難しいです。
オンライン英会話のレッスンを受けまくる
英語の基礎ができていないことに目を背け、とりあえずオンライン英会話のレッスンを受けている人も要注意です。
オンライン英会話では初心者の対応に慣れている講師が多く、完全初心者でもごく簡単な受け答えだけで問題なくレッスンが受けられます。
しかし簡単な返答のみでやりしのぎ、学びの少ないレッスンを続けていてもスピーキング力は伸びません。
オンライン英会話のレッスンを効果的にするためにも、英文法や英単語といった英語の基礎力は欠かせないんですね。
ネイティブじゃないと練習にならないと思っている
英会話はネイティブに教わらないといけないと思って、いきなりネイティブ講師に学んでしまうのも、あまりおすすめできない方法です。
もちろんネイティブの発音や日常会話に直接触れるのは大切なことです。
しかしネイティブは赤ちゃんの頃から英語を自然に身に付けているため、第二言語として英語を学習している私たちがどのように英語を習得すべきかを理解していないこともあります。
また初心者の場合、ネイティブ講師とのコミュニケーションがうまく行かず、簡単な会話だけでやり過ごして、肝心のスピーキング練習ができないことも考えられます。
原因3.圧倒的にアウトプットが不足している
英語のスピーキング学習がインプットに偏り、アウトプットを十分行っていないこともスピーキング力がなかなか伸びない原因です。
間違いを恐れて、実践的な英会話練習をしていない
スピーキングのアウトプット練習が不足している原因として、間違いを恐れるあまり、実践的な英会話練習を避けていることが考えられます。
英語のスピーキングはアウトプットを繰り返しながら自然と身についていくので、実践的な英会話練習は避けて通れません。
間違いを恐れ、いつまでもアウトプット練習をせずにいると、いつまで経ってもスピーキングは上達しません。
英語を聞き流すだけ
英語を聞き流すだけでスピーキングが伸びると勘違いしている人も多いです。
「英語を聞き流すだけで、英語力がアップする」と話題になった教材が過去にありましたが、大人の英語学習においては、実際あまり効果がありません。
特に英語初心者の場合、英語が流れてきても、それが英語の音だと認識できないため、音声の聞き流しだけだと、ただのBGMになってしまい、何のトレーニングにもなりません。
社会人が英語のスピーキング力を向上させるために必要な能力
ここまで社会人が英語のスピーキングで伸び悩む原因について見てきましたが、そもそもスピーキングは英語を話す能力だけでは成立しません。
社会人が英語のスピーキング力を向上させるために必要な能力には、以下の4つがあります。
- スピーキングの土台となる英語力
- 自分の言いたいことをすぐ表現できる瞬発力
- 物怖じせず外国人と英語で話せるマインド
- 英語を英語で理解する英語脳
それぞれ見ていきましょう。
スピーキングの土台となる英語力
英語のスピーキングを伸ばすには、土台となる基礎の英語力が欠かせません。
基礎となる英語力とは、中学レベルの基本的な英文法や英単語です。
中学英語は一見簡単に思えて軽視しがちですが、日常英会話の8割が中学英語でカバーできるとも言われています。
そのため中学英語をしっかり理解していることが、スピーキングを効率よく学ぶ第一歩となります。
自分の言いたいことをすぐ表現できる瞬発力
自分の言いたいことを即座に英語で表現できる瞬発力もスピーキング力アップには欠かせません。
言いたいことを瞬時に英語で言えるようになれば、会話のテンポも良くなり、相手とスムーズに会話できます。
この英語の瞬発力を身につけるには、基礎の英語を習得した上で、自分の言いたいことを英語で言うトレーニングを継続的に行う必要があります。
物怖じせず外国人と英語で話せるマインド
物怖じせず外国人と英語で話せるマインドもスピーキングには必要です。
外国人と英語で話すことに慣れていないと、外国人を目の前にして思ったように英語が出てこない状況に陥ります。
いくらハイレベルのスピーキングスキルを持っていても、外国人に話しかける度胸や積極的に会話を続けるマインドがなければ、実際の英会話では役に立ちません。
最近ではオンライン英会話などで手軽に外国人と会話できるので、外国人と英語で話すマインドを育てるには、そういったサービスをうまく取り入れることが必要です。
英語を英語で理解する英語脳
ナチュラルなスピードで英会話をするには、英語を英語で理解する英語脳も必要です。
私たち日本人は物事を日本語で考えるので、英会話においても聞き取った英語を日本語に変換して理解し、言いたいことを日本語で考えてから英語に訳す癖がついています。
しかしそうなると、日本語を介すことで余分に時間がかかり、会話中に相手を待たせてしまったり、気まずい沈黙が流れてしまったりすることがあります。
そのためスピーキング力を向上させるには、英語を英語で考える英語脳も一緒に鍛えていかなければいけません。
社会人が英語のスピーキングを伸ばす効果的な勉強法
ここまで社会人が英語のスピーキングを伸ばすために必要な能力について見てきましたが、それらの力を身につけるには、どのように勉強すればいいのでしょうか?
ここからは社会人が英語のスピーキングを伸ばす効果的な勉強法について見ていきましょう。
目標設定と現状把握
英語のスピーキングを勉強し始める前に、まず英語学習の目標を設定し、現状の英語レベルを把握します。
目標設定は、英語学習を継続するためにとても重要なポイントになるので、必ず行いましょう。
また目標と現状の自分とのギャップをきちんと確認しておくと、勉強法や学習計画も考えやすくなるのでおすすめです。
目標設定と現状把握のやり方については、以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてみてくださいね。
>>社会人に効果的な英語の勉強の進め方とは?上達する具体的な勉強法を解説
中学英語をマスターする
英語初心者の方や、社会人になって英語学習を始めたばかりの方は、中学英語を復習してマスターするところからスタートするのがおすすめです。
中学英語はスピーキングだけでなく、英語力全体のベースとなるので、最初の段階でマスターしておくと、スピーキング以外のスキルも効率よく伸ばせていけます。
簡単に思える中学英語ですが、知識としてなんとなく覚えているだけで、文法を使って自由に英文が作れるなど、スピーキングに応用できるレベルまで理解している人は意外と少ないです。
自分は大丈夫だろうと過信せず、中学レベルの参考書に一度目を通してみてくださいね。
基本の英文法と単語を覚える時は、例文を作る
基本の英文法と単語を覚える時は、例文を自分で作って、例文ごと覚えるのがおすすめです。
英文法と英単語の詳しい勉強法については以下の記事でまとめているので、参考にしてみてくださいね。
>>社会人がすべき英文法の勉強法とは?英語のやり直しにおすすめの参考書も解説
>>英単語の覚え方・勉強法|TOEICや大学受験で使える暗記の10ステップ
フレーズを暗記する
基本となる英語フレーズは、フレーズごと暗記しておくと効率よく学習できます。
フレーズの暗記をする時は、音声を聴きながら、何度も音読し、音で暗記するのがおすすめです。
フレーズを暗記しておくと、スピーキングの時に単語を入れ替えるだけで応用できるなどのメリットもあります。
英語の発音や音声変化のルールを覚える
英語の発音や音声変化のルールを基礎から学んでおくのもおすすめです。
日本語とは異なる英語の音を把握しておくことで、相手に伝わる正確なスピーキング力が身につくだけでなく、リスニング力アップにも効果があります。
英語の発音や音声変化については、リスニングの勉強法に関する記事で詳しくまとめているので、気になる方は参考にしてくださいね。
>>英語初心者に効果的なリスニング勉強法とおすすめ参考書・アプリを解説
小学生にもわかる日本語に置き換える
英語のスピーキングでは、言いたいことを小学生にもわかる日本語に置き換えて考えることも大切です。
一見難しそうな文章でも、簡単な日本語に変換してみれば、意外と自分が知っている単語で表現できることが多く、相手にも伝わりやすい表現になります。
言いたいことを簡単な日本語に置き換える癖がついていると、自分の引き出しから知っている表現を応用させるだけでいいので、スピーキングの瞬発力も上がります。
独学で行う効果的なスピーキング練習法
スピーキングの練習は、独学でも十分可能です。
独学でもできる効果的なスピーキング練習法について具体的に見ていきましょう。
音読・リピーティング・オーバーラッピング
英文の音読も、スピーキング練習に取り入れたい勉強法です。
音読はスピーキングとは関係なさそうに思えますが、英語を英語で理解するトレーニングに繋がります。
音読には、音声をまとまりごとに聞いて声に出して繰り返すリピーティング、聞こえてくる音声に被せるようにスクリプトを読むオーバーラッピングなどの練習法があります。
まずはリピーティングで文章を理解しながら読み、オーバーラッピングで細かい発音やリズム、強弱をつかみ、その後全体を通して音読すると、非常に効果的です。
シャドーイング
音声を追いかけながら真似して音読するシャドーイングは、スピーキング力アップも期待できる練習法です。
シャドーイングをすると、聞き取った音声をそのまま口に出すことで、きちんとリスニングができているかの確認ができ、英語のリズム感覚や強弱のつけ方も鍛えられます。
モノマネでリズムと発音をつかむ
音読やシャドーイングをする際は、音声をモノマネするよう意識してみましょう。
聞き取った音をモノマネすることで、英語のリズムや発音をつかみやすくなります。
うまく発音しようとするのではなく、聞き取った音をそのまま口から出すように行うのがポイントです。
独り言(声に出さなくてもOK)
英語での独り言は、自分の言いたいことを英語で話す最も簡単な練習法です。
「あ、間違えた。」「トイレットペーパー買っておかないと。」など、何でもいいので、ちょっとしたことを英語でつぶやいてみましょう。
日常の何気ない言葉でも、英語にすると単語が出てこなかったり、どう表現すればいいか思いつかなかったりして、意外と難しく学べることが多いです。
周りに誰かいる場合は、声に出さず口パクでいいので、頭に浮かんだことを瞬時に英語にするよう常に意識してみましょう。
ストーリーテリング
ストーリーテリングは、過去に起こった出来事を簡単にまとめて話す練習法です。
言いたいことを英語で表現する練習ができるのでスピーキングにとても効果的です。
一見難しそうに思えますが、「寝坊して、電車に乗り遅れて遅刻した」「スーパーへ買い物に行ったら〇〇さんに出会った」といった短いストーリーから始めればいいので、初心者でも取り組めます。
考えたストーリーは、独り言のように一人で語ってもいいですし、誰かに聞いてもらってフィードバックをもらうのもおすすめです。
オンライン英会話でアウトプットする
スピーキングのアウトプット練習をするなら、オンライン英会話がおすすめです。
オンライン英会話は自宅にいながら、毎日手軽に実践的な英会話を練習できます。
無料教材が豊富に用意されているサービスも多く、自分のペースで学習できるので気軽に始めやすいのも魅力です。
オンライン英会話に関する詳しい情報は、以下の記事を参考にしてみてくださいね。
>>本当におすすめのオンライン英会話5選
外国人と会話する機会を作り、フィードバックをもらう
実践的な英会話練習を行うなら、外国人と実際に会話する機会を作り、フィードバックをもらうのも効果的でおすすめです。
職場や知り合いの中から見つけてもいいですし、見つからない場合は、先程のオンライン英会話を活用するといいでしょう。
ランゲージパートナー(語学交換相手)を見つける
外国人との英会話練習を行う方法として、ランゲージパートナー(語学交換相手)を見つけるという方法もあります。
ランゲージパートナーは日本語を学びたい英語ネイティブに、英語を教えてもらう代わりに自分も日本語を教えるという、お互いの語学を教え合うパートナーのことです。
最近ではHello TalkやItalkiといったアプリでランゲージパートナーを募集することができます。
ただし中には出会い目的で近寄ってくる人もいるので、日本語を学びたいと本気で思っている人を選ぶように注意してくださいね。
定期的に資格試験のスピーキングテストを活用する
自分のスピーキング力をチェックするために、定期的に資格試験を受けるのもおすすめです。
スピーキングテストを受けると、どれくらい伸びたか数字でわかって継続のモチベーションになるだけでなく、自分の弱点やできていない部分がわかるので、目標設定や勉強法の見直しにも繋がります。
英語資格試験のスピーキングテストは、ライティングとセットになっていることが多いですが、今回はスピーキング単独で受験できるテストを3つご紹介します。
Versant(ヴァーサント)
Versantは世界的に教育ビジネスを展開するPeasonの自動音声認識システムを活用したコンピュータのスピーキングテストで、国内外のグローバル企業やアメリカの政府機関でも導入されています。
24時間365日いつでもスマホやパソコンから受験でき、試験時間は17分、結果も5分でわかるという利便性の高さが魅力で、試験会場に行く必要もありません。
世界中で採用されているスピーキングテストなので、世界基準で自分のスピーキング力がどれくらいなのか測りたい方におすすめです。
TOEIC Speaking Test
TOEIC Speaking Testは、メジャーなTOEIC L&R(リスニング&リーディング)と同じ日程で行われているスピーキングのみのテストです。
試験時間は約20分間、試験会場のパソコンで受験する方式です。
試験会場に行く必要はありますが、ある程度の点数が取れればTOEIC L&Rと同じように履歴書に書ける実績になるので、キャリアアップにも活用できます。
TSST(Telephone Standard Speaking Test)
TSSTは語学教材のアルクが実施している電話で受験するスピーキングテストです。
指定された受験期間内であれば24時間いつでも電話で受験でき、試験時間は約15分間と短めです。
実践的な英会話で欠かせない英語の瞬発力を「言語機能」「話題・場面」「テキストタイプ」「正確さ」の4つの評価基準により評価するので、スピーキングにおける自分の強みや弱みをより細かくチェックできます。
社会人が英語スピーキングを上達させるコツ
ここまで社会人向けのスピーキング勉強法について具体的に解説してきましたが、スピーキング学習をより効果的にするにはどうすればいいのでしょうか?
こちらでは社会人がスピーキングを上達させるコツについて解説します。
目標を明確にする
英語学習で成果を出すには、明確な目的を持つことが非常に大切です。
明確な目的があれば、ゴールに到達するためにすべきことがわかり、それを実行していくだけでいいですし、うまくいかなかった場合の軌道修正もしやすいので、成果も出しやすくなります。
英語のスピーキングができるようになって何をしたいのか、英語試験のスコアで何点取りたいなど、目標はできるだけ具体的に考えてみましょう。
インプットよりもアウトプット中心の学習を行う
英語学習の中でもスピーキングはアウトプットを通して上達するスキルです。
学生時代にアウトプット練習の機会がなかったので、アウトプットをためらってしまう気持ちも理解できますが、アウトプットが不足すると、スピーキング力は思うように伸びません。
先程ご紹介したように、独学でもスピーキング練習はできますし、手軽に利用できる便利なアプリやオンライン英会話などもあるので、積極的にアウトプット練習を取り入れましょう。
文字という視覚情報に頼らないトレーニングを行う
英語学習は参考書やスクリプトを見るなどの視覚情報に頼った学習をしがちですが、実際の英会話では視覚に頼ることができないですよね。
そのため実践的な英会話力を身につけるには、文字という視覚情報をシャットダウンし、音のみのトレーニングを意識するのが効果的です。
音に集中する習慣が身につくと、リスニングやスピーキングをより効率よく伸ばせます。
完璧を目指さない
スピーキング練習では完璧を目指さないのも1つのポイントです。
完璧を目指してしまうと、ミスを恐れて積極的なアウトプットができなくなり、スピーキング力が伸びづらくなります。
完璧を目指すよりも、失敗した部分を把握して次に活かす方が効果的です。
羞恥心を捨て、間違いを恐れない
スピーキング練習を行う時は、羞恥心を捨て、間違いを恐れないことが大切です。
日本人は失敗をネガティブに捉えがちですが、英語学習においては、失敗から学ぶことがたくさんあります。
英語を話す時は、失敗するかどうかは気にせず、とにかく積極的に話すことを意識しましょう。
間違いは毎回訂正する
間違いを恐れないのはいいですが、間違いをそのままにするのはよくありません。
間違えたことを真摯に受け止め、どこが間違えていたのか、どうして間違えたのか、などを毎回分析するようにすれば、学習効果がグンと上がります。
発音は録音するか、第三者に聞いてもらって確認する
発音が気になる方は、録音をしたり、第三者に聞いてもらって確認すると効率がいいです。
録音して自分の英語を聞いてみると、発音が曖昧になっていたり、リズムがおかしかったり、できていない部分を客観的にチェックすることができます。
第三者に聞いてもらうと、より客観的な意見がもらえるので、近くに英語を話せる人がいない方は、オンライン英会話などを活用するといいでしょう。
スキマ時間を活用して毎日練習を重ねる
スピーキング練習は毎日の継続が非常に大切で、毎日コツコツ積み上げることで徐々に伸びていきます。
もちろん生活時間を見直して、まとまった学習時間を毎日確保できるのが理想ですが、仕事で忙しい社会人だと、思うようにいかないこともありますよね。
そこでおすすめなのが、スキマ時間をうまく活用して英語を学ぶことです。
通勤時間や仕事の休憩時間など、1回の時間はわずかでも、かき集めるとかなりの学習時間を捻出できます。
ちょっとしたスキマ時間を無駄にせず、英語学習に活用するよう意識してくださいね。
社会人のスピーキング練習におすすめのアプリ・参考書
英語のスピーキング教材は、参考書だけでなくアプリやオンラインサービスまで数多くの選択肢があり、どれを選ぶべきか悩んでいる人も多いのではないでしょうか?
こちらでは社会人のスピーキング練習におすすめのアプリや参考書をご紹介します。
アプリ
スタディサプリENGLISH
スタディサプリENGLISHは、隙間時間に英会話を学べる人気英語学習アプリです。
各レッスンにはリスニングやディクテーションパートもあり、スピーキングだけでなく、リスニングを鍛えるのにも向いています。
レッスンは1回3分でストーリー展開があるので、アプリで隙間時間に学習したい方や、英語学習が続けられるか不安な方におすすめです。
スタディサプリENGLISHについては、以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてみてくださいね。
>>スタディサプリENGLISHが英語力アップに効果がある10の理由
Real英会話
Real英会話は、ネイティブが実際に使う生きた日常英語フレーズでスピーキングやリスニングの練習ができる英語学習アプリです。
3200以上のフレーズにはすべて例文や音声、解説がついており、知りたいフレーズが掲載されていない時は「〇〇は英語でなんと言いますか?」と質問すると対応してくれます。
有料アプリですが、1回の買い切りで毎月料金がかかることもなく、常にフレーズが更新されているので、コスパも抜群です。
ELSA Speak
ELSA Speakは世界中の英語学習者に利用されている、アメリカのサンフランシスコ発の英語発音矯正アプリです。
人工知能を駆使した音声認識技術を用いて、英語の発音を音節ごとに評価してくれるので、発音の誤りを具体的に確認し改善できます。
スピーキングの中でも特に英語の発音で悩んでいる方におすすめのアプリです。
参考書
どんどん話すための瞬間英作文トレーニング
瞬間英作文は、与えられた日本語文を素早く英語にして口に出すトレーニングができる参考書です。
英語をスラスラ話すために必要な瞬発力を鍛えるのに効果的で、簡単な英文から始まるので英語初心者にも向いています。
「頭の中にある自分の考えを英語で言おうとすると、口から何も出てこない」という方におすすめです。
ビジネスで1番よく使う英会話
ビジネスで1番よく使う英会話は、ビジネスの場で本当によく使う万能な英語フレーズを160個収録した参考書です。
短い会話形式で構成されており、ロールプレイング形式の音声を聴きながらフレーズの練習ができます。
ビジネス英語にフォーカスして学習したい社会人におすすめの1冊です。
ネイティブなら子供のときに身につける英会話なるほどフレーズ100
こちらの参考書は「もっと簡単な英語を話そう!」をコンセプトに、アメリカ人が赤ちゃんの頃から聞かされ成長とともに身につける超定番の英語フレーズを紹介しています。
「BABY」「KID」「CHILD」「PRETEEN」「TEENAGER」と子供の年齢層順にフレーズが収録されており、「Go ahead.(どうぞ。)」「Almost!(おしい!)」といった最も簡単な日常英語フレーズから学べるのが魅力です。
簡単ですが、大人の会話にも応用できるフレーズばかりで、使われるシチュエーションや注意点、発展的な表現なども詳しく解説されています。
社会人が英語のスピーキング学習を通して得られるもの
英語のスピーキングは英語学習の中でも習得に時間がかかりますが、スピーキングを身につけることによるメリットもたくさんあります。
社会人が英語のスピーキング学習を通して得られるものは、具体的に以下の4つがあります。
- スピーキング力が向上し、外国人と話せるようになる
- アウトプットを通じて英語脳が身につく
- スピーキング力と同時にリスニング力も伸びる
- 使える英語が身につき、キャリアアップにつながる
それぞれ見ていきましょう。
スピーキング力が向上し、外国人と話せるようになる
スピーキングを身につけると、英語を使って外国人と話す機会が増やせます。
外国人と話せるようになると、海外旅行で現地の人とのコミュニケーションがスムーズになったり、職場にいる外国人とも話せるようになるので、今まで出会えなかった人たちとも知り合えます。
新たな出会いが増えれば、さまざまな考え方に触れて多様な価値観を受け入れられるようになり、自分自身の視野も広げられます。
スピーキング力と同時にリスニング力も伸びる
スピーキング練習は耳を使った学習が多く、スピーキングを勉強すると必然的にリスニング力も鍛えられます。
英会話では自分がどのように話すかも大切ですが、相手の話す英語を正確に聞き取ることも同じくらい重要なので、リスニングも欠かせないスキルです。
英語を話せるようになるためにスピーキングを練習した結果、TOEICのリスニングのスコアも大幅に上がったということもよくあります。
使える英語が身につき、キャリアアップにつながる
実践的な英語力が身につくと、会社での昇進や転職などで大きな武器となり、キャリアアップに繋がるのも社会人にとって大きなメリットです。
最近は国内でも実践的な英語力を重視する企業がどんどん増えており、英語が話せるようになれば、企業が求める人材としてアピールできるでしょう。
英語のスピーキング学習に関するQ&A
ここからは英語のスピーキング学習に関する質問にお答えします。
Q1.社会人から学習を始めても英語のスピーキング力は向上する?
社会人から勉強を始めても英語のスピーキング力は向上します。
大人は日本語が大きな壁となり、子供のように柔軟に言語を吸収できませんが、勉強法を工夫して英語の音を理論的に学びながら、毎日継続してスピーキングの練習を行うとスピーキング力は伸びていきます。
英語学習は何歳から始めても手遅れではないので、少しでも英語を話せるようになりたい気持ちがあるなら、今日からでも取り掛かりましょう。
Q2.英語のスピーキングを習得するまでの期間の目安は?
英語のスピーキングの習得に必要な期間は、その人の英語レベルや目標によって異なります。
しかし「自分のレベルが上がったなぁ」と実感するまでには最低でも数ヶ月はかかり、初心者がネイティブレベルのスピーキングを習得するまでには数年は必要です。
英語の習得にはゴールがないため、具体的な小さい目標を設定して1つ1つクリアしながらレベルアップしていくといいでしょう。
英語学習を始めたばかりであれば、まずは毎日の学習を3ヶ月継続するのを目標にするのがおすすめです。
Q3.英語初心者はまず何から取り組むべき?
英語初心者は土台となる中学レベルの英文法と英単語の復習から始めるのがおすすめです。
既にお伝えしたように、初心者がいきなり英会話を始めても、基本がわからないのでなかなか成長できません。
英語初心者は中学レベルの参考書を見てみるところから始めましょう。
Q4.TOEICスコアが高いのに、スピーキングができない理由は?
TOEIC L&Rなどの英語試験で必要になる英語力は、実際に英語を話す場面で必要な英語力とは異なるため、TOEICスコアが高くても英語のスピーキングができるとは限りません。
もちろんTOEICで鍛えられるリスニング力などはスピーキングでも活かせますが、スピーキングではその他にも臨機応変に対応できる英語力や、自分の伝えたいことを正確かつ瞬時に英語で表現する力などの実践的なスキルが求められます。
TOEIC対策をひたすら続けていても実践的な英語力は身につかないので、自分の目標を今一度確認し、間違った勉強をしないように注意してくださいね。
Q5.自分の考えを英語で言えるようになるには?
自分の考えを英語で言えるようになるには、この記事でご紹介したスピーキング練習を毎日継続するのがおすすめです。
スピーキング力向上には近道がないので、独り言やストーリーテリング、オンライン英会話でのアウトプットなど、毎日隙間時間も活用しながら、少しずつ積み上げていきましょう。
Q6.英語で論理的に話すためのコツは?
英語で論理的に話す一番簡単な方法は、「結論を最初に述べる」ことです。
プレゼンや人に何かを説明する場面では、日本語だと前置きや経緯などを先に話すことが一般的ですが、英語では結論(Conclusion)→理由(Reason)→根拠(Evidence)→結論(Conclusion)のCREC法を用いて、まず結論から話すことが好まれます。
そのため英語でプレゼンをしたり、論理的な説明をしたりする際は、結論を最初に言うように意識するといいでしょう。
TEDなどのネイティブによるプレゼン動画を見てみると、CREC法の用い方がよくわかりますので、YouTubeなどでチェックしてみてくださいね。
Q7.英会話を長年習っているのに、上達しません。
英語学習で成果を出すためのポイントとなるのは、学習時間と学習内容です。
そのことを踏まえると、長年英会話を学習していて上達しない原因として、
- 単純に勉強時間が足りていない
- 学習内容が自分に合っていない
という2つの理由が考えられます。
まず学習時間に関しては、日本人が英語を習得するために必要な学習時間は一般的に2,000時間以上と言われており、小学校から大学で約1,000時間の学習をしていたとしても、社会人で残り1,000時間以上もの学習が必要になります。
たとえば毎日1時間学習していれば、3年未満で目標学習時間に到達しますが、毎日10分しか勉強していなければ、その6倍もの期間が必要です。
もちろん目標とするレベルによって必要な学習時間は異なりますが、毎日十分な学習時間を確保してきたか、振り返って考えてみましょう。
また学習内容に関しては、自分の弱点や課題に対して適切な対策を考えずに、「だらだらとなんとなく学習している」「予習・復習をせずにオンライン英会話を受講している」といった状況であれば、どれだけ長く学習時間を取っても、思うような効果が出なくて当然です。
英語学習がマンネリ化している場合は、スピーキングテストを受けるなどをして自分の苦手な部分を分析し、何を勉強すべきなのか考えてみましょう。
Q8.モチベーションを維持するコツは?
英語の習得には時間がかかるため、毎日の学習を継続するモチベーションの維持は欠かせません。
モチベーションを維持するためのコツはいくつかありますが、その中で最も大切なのが目標設定と習慣化の2つです。
目標設定に関してはこの記事でもお伝えしましたが、習慣化については以下の記事でより詳しくアドバイスしているので、参考にしてみてくださいね。
>>社会人に効果的な英語の勉強の進め方とは?上達する具体的な勉強法を解説
英語のスピーキングは社会人でも勉強法を工夫すれば上達できる
この記事では、社会人が英語のスピーキングで伸び悩む原因と、社会人向けの効果的な勉強法やコツ、おすすめのアプリ、参考書などについてお伝えしました。
英語のスピーキングは習得までに時間のかかるスキルではありますが、社会人が身につけると仕事でも役立ち、大きな武器になります。
まずは英語のスピーキングテストを受けるなどして自分の現状を確認し、目標を設定するところから始めてみてくださいね。
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