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TOEICと英検の違いをスコア換算などで比較|どっちが有利とかあるの?

toeicと英検の違い

TOEICと英検は英語能力を示す試験として、日本では受験者数が多いTOP1、2を占めています。
当サイトでは、TOEICと英検の違いについて、スコア換算表を初め、様々な角度から比較・説明していきます。
TOEICの勉強をこれから始められる方、TOEICと英検どっちを勉強したらいいのかを知りたい方にも、その違いを分かりやすく説明していますので、、是非最後までご覧になってください。

TOEICと英検の概要(目的とターゲット)

まずはTOEICと英検の違いを知るために、それぞれの概要で比較してみましょう。

TOEICの目的とターゲット

TOEICは日常生活やビジネスシーンで使う英語表現を理解でき、コミュニケーションが取れるかどうかをチェックする試験です。
仕事で英語を必要とする企業の多くが求人でTOEICスコアを求めているため、就職を考えている大学生や転職を考えている社会人が多く受験します。
TOEICはアメリカのテスト機関であるETS(Educational Testing Service)が運営・管理し、世界90ヶ国で実施されています。日本ではIIBC(国際ビジネスコミュニケーション協会)が実施しています。

英検の目的とターゲット

英検は総合的な英語力をチェックする試験です。
各級ごとに中学レベルから大学レベルまでのおおよその習得目標が決まっています。出題範囲は、趣味やスポーツなどの身近な話題(5級)から世界で活躍できる人材の英語力を証明する(1級)まで、級が上がるごとにより広範囲かつ難易度が上がります。
高校受験や大学受験で優遇される学校があったり、海外留学の際に英検を入学資格の1つ(学校により入学許可を得られる級が異なる)としている学校がアメリカやオーストラリアなどにあるため、中学・高校生、および留学を希望する人が多く受験します。
英検は日本国内のみで公益財団法人日本英語検定協会が運営・管理しています。

TOEICと英検の難易度について

TOEICと英検のターゲットを比較すると、準2級までの英検は小中高校生向け、2級以上は大学生社会人向けと考えて良いでしょう。
一方、TOEICは大学生と社会人を対象にしており、一般的に600点以上が評価されるスコアです。TOEICと英検のスコア換算表は後ほど記載します。

英語力を高めたいなら英検の方が圧倒的に有利

純粋に英語力を高め、そのレベルチェックをしたいなら英検の受験をおすすめします。
TOEICはテクニカルなトレーニングでハイスコアを狙えますので、就職・転職を想定していなければあえて勉強する必要はないと言えるでしょう。
実際のところTOEICでハイスコアの900点以上獲得しても英検で1級を取得できませんが、その逆はありえます。そのため英検1級を合格するための勉強をしていればTOEICの勉強は後からしても短期間でキャッチアップ可能です。
英検は英語の実力をつけるのに良いテストなんですね。

TOEICと英検の試験形式の違い

ここからはTOEICと英検の試験形式の違いを比較します。
違いを簡単に説明すると、TOEICは全員が同じ試験を受けリスニングとリーディングの能力をスコアで表す試験なのに対し、英検は1級から5級まで7つの級があり、その合否で結果が出ます。

TOEICの試験形式

TOEIC試験には、以下の2つのテストがあります。

・TOEIC®L&Rテスト:リスニング能力と文章読解力を試す
・TOEIC®S&Wテスト:スピーキング能力とライティング能力を試す

S&Wテストの受験人数は、L&Rテストの受験人数よりも少なく、一般的にTOEICテストのスコアを言うときは、L&Rテストのスコアを指します
TOEIC®L&Rテストは全ての人が同じテストを受験します。

・問題数は200問
・制限時間は120分
・前半45分のリスニングセクション100問
・後半75分のリーディングセクション100問

TOEICを受験できるのは年10回です。
また問題用紙は試験終了後に回収されてしまうのが特徴です。
>>TOEICの試験内容についてはコチラで詳しく解説しています

英検

英検は受験者の英語力に応じて5級から1級まで7つのレベルが用意されており、リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4技能をテストします(5級と4級にはライティングテストはなし)。
試験は1次試験(リスニング、リーディング、ライティング)と2次試験(スピーキング)にわかれ、1次試験合格者のみが2次試験に進めます。

受験級 1次試験時間 2次面接時間 平均合格率
1級 180分 受付から終了まで約60分 10%
準1級 165分 15%
2級 155分 25%
準2級 145分 35%
3級 125分 53%
4級 110分 70%
5級 95分 82%

1次試験は受験する級により試験時間が異なり、5級が95分、4級が110分、3級が125分、準2級が145分、2級が155分、準1級が165分、1級が180分、3級以上は1次試験で別にライティングの試験の時間があります。2次試験は受付を済ませてから終了までの時間の目安が60分となっています。
また1次試験を通過し2次試験に合格しなかった場合は、当該級の1次試験受験をその後1年間免除してもらえます。
合格率は1級が10%、準1級が15%、2級が25%、準2級が35%、3級が53%、4級が70%、5級が82%となっています(数字は平均値)。
英検を受験できるのは年3回ですが、級ごとに午前と午後に振り分けられるので、1日で午前に受験できる級と午後に受験できる級を2つ受験できます。

午前の部 午後の部
受験級 着席~終了 受験級 着席~終了
4級 9:20~11:10 5級 13:20~14:55
準2級 9:20~11:45 3級 13:20~15:25
準1級 9:20~12:05 2級 13:20~15:55
1級 13:20~16:20

ちなみに試験問題はテスト終了後に持ち帰られ、答え合わせや間違った問題の確認などができるため、弱点強化に役立てられます。

TOEICと英検に必要な単語数

TOEICと英検に必要な単語数を比較します。
TOEICが取り扱うジャンルは狭いので覚える単語は非常に少なく、2,000語も覚えておけばOKです。
一方英検は受験する級により出題範囲が異なり、その都度語彙を増やしていかなくてはならないため、1級を受験するまでに10,000語超の単語を覚える必要があります。
TOEICと英検では覚える単語数に大きな違いがありますね。

受験者数の違い

2018年のデータで比較してみると、日本国内においてTOEIC®L&R試験の受験者数は266万人、英検の受験者は386万人となっています。
世代別分布で見てみると、英検は小学生以下で41万人(11%)、中学・高校で296万人(77%)、大学で8万人(2%)、社会人で40万人(10%)、TOEICは学生が141万人(53%)、社会人が98万人(37%)。

2018年度 TOEIC 英検
総受験者数 266万人 386万人
小学生 41万人(11%)
中学生・高校生 296万人(77%)
大学生 141万人(53%) 8万人(2%)
社会人 98万人(37%) 40万人(10%)

※TOEICの大学生は全日制学生、TOEICの大学生・社会人以外の残り10%は不明

TOEICと英検を換算表(スコアと級の比較)

TOEICと英検はそれぞれテストする範囲も方法も違いがあるので、単純に比較はできないのですが、おおよその難易度の目安を知りたいという方もいらっしゃるはずなので、こちらで英検の各級とTOEICのスコアを一覧で比較します。

TOEICスコア 英検の受験級 レベル
870~970 1級 Advanced
740~820 準1級 Upper Intermediate
550~600 2級 Intermediate
450~490 準2級 Pre Intermediate
291~299 3級 Elementary
260~269 4級 Beginner
100~259 5級 Beginner

(引用:IELTS Navi http://ieltsnavi.com/

英検2級を合格していればTOEICスコアで600点程度の実力、英検準1級に合格していればTOEICで800点ライン、英検1級に合格していればTOEICスコアで900点以上取得できる実力に値すると考えるとわかりやすいでしょう。
英検準2級以下はTOEICスコアでは語られることがない水準なので、TOEICと英検を比較する意味はないと考えましょう。

受験するならTOEICと英検どっちがいい?


スコア換算表からも分かる通り、英語力を高めたいが、現在全く英語がわからないレベルなのであれば、英検の勉強から始めると良いでしょう。
TOEICで評価され始めるスコアである600点の水準まで真の英語力をつけるためにも最低限英検2級までは合格できていることが好ましいです。
英検2級以下に4つのレベル(5級、4級、3級、準2級)が設定されているのも英語初心者に英検をおすすめできる点です。英語力アップの進捗度に応じて合格できる級が上がるのでモチベーションアップにもつながります。
また冒頭でも述べました通り、就職や転職を目的としないならTOEICは受験する必要はありません
TOEICの勉強をしても英語のコミュニケーション能力や芯の英語力がつかないからです。
純粋に総合的な英語力を高めたいなら英検2級合格後も英検1級合格を目指して受験してご自身のレベルアップを図るのが良いです。
英検は留学をするための前提条件としても使われることが多いので、留学をする時期が決まっているのであれば留学先の必要条件を確認したうえで英検の勉強をおすすめします。

履歴書に書くなら

就職・転職で企業が英語能力を必要な条件としている場合は大抵TOEICスコアを求めています。
そのためTOEICスコアを持っていることが好ましいですし、就職・転職のために英語を勉強するならTOEICを勉強するほうが良いでしょう。
しかしすでに英語を使って仕事をされている場合には、その能力を補完するために英検で合格している級を書くことに何ら問題はありません。
その際にはご自身がどのような仕事を英語でしているかを職務経歴書で示せれば英語力に関しては十分証明できるでしょう。
英語を第一言語として使う会社であれば採用面接自体が英語で行われるため、TOEICのスコアや英検の級は書類を通過するための参考程度のものになるでしょう。
一方で、第二言語として使う場合には、海外赴任するのか、日本にいて海外の本社や現地法人と電話でやり取りするのか、メールでやり取りするのか、英文の資料から情報を取るのかによって、最低限必要とされる点数が異なりますので、以下を参考にしてみてください。

TOEICで履歴書に書けるTOEIC点数

企業が求めるTOEICスコアを求人票に記載するのは600点からですが、600点であれば、インターネット上の英語資料を読める程度で海外とのやり取りはほとんどできないレベルと考えて良いでしょう。
海外赴任、英語での役員会に参加、電話で海外拠点との英語のコミュニケーションをするなら860点以上(レベルA)は求められるでしょう。一方、メールでやりとりしたり、英文資料を読む程度であれば730点以上(レベルB)は求められるでしょう。
TOEIC®L&Rテストのスコアしか持っていない方はスピーキングとライティングの能力が低い場合があるので、TOEICの試験とは別に英会話スクールに通うなどしてコミュニケーション能力を高めておく必要があります。
>>英会話の上達法についてはこちらをご覧ください。

TOEICで履歴書に書ける英検の級

純粋に履歴書に書けるのは英検2級からです。
海外赴任、英語での役員会に参加、電話で海外拠点との英語のコミュニケーションをするなら英検1級は求められるでしょう。一方、メールでやりとりしたり、英文資料を読む程度であれば英検準1級は求められるでしょう。

就職・転職について

ご自身が就職・転職を考えていて、そのために英語力が必要と感じているなら、実際にご自身が入社したい企業の採用ページをご覧になり、どのような英語力が求められるのかをチェックすると良いでしょう。
また具体的に入社したい企業が念頭にないのであれば、転職サイトや転職エージェントに登録して、ご自身が行きたい業界の企業、もしくは職種の求人をいくつかチェックしてみましょう。
TOEICや英検の基準が求められていないのであれば、どっちの結果を履歴書に記載してもOKですし、基準が示されているのであれば、それを目標に勉強をしつつ、同時並行で採用試験を受験していって、基準となるスコアや級だけではない、実際に求められる英語能力を把握することをおすすめします。

TOEICと英検の違いをまとめ

最後にTOEICと英検の違いや活用法を簡単に比較してまとめます。
TOEICは単一試験のため、ターゲットと試験範囲が狭く、英検は受験級でレベル分けしているため、ターゲットと試験範囲が広いです。
英検は英語初心者をより多くカバーしているため、小中高校生の履修範囲を勉強したいのであれば英検2級までの勉強を、実社会で役立つ英語力をつけたいのなら英検準1級および1級の勉強を、就職・転職での英語力照明に使いたい時のみTOEICの勉強をすると良いでしょう。
またTOEICにしても英検にしても、それらの結果を持っていなくても仕事はできます。
試験マニアでない限りは目的というものがあるはずで、それは英語でコミュニケーションを取ることのはずです。
そのためにはTOEICや英検にこだわらず、実際に英語のコミュニケーションを取る場に出向き、本当に必要となる能力と自分に欠けているものを認識したうえで、自分に足りないものを補完するためのトレーニングを取り入れると効率的です。
 
 

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