TOEICリーディングセクションを時間内に終わらせることができず、いつも時間切れになってしまう、どうしても時間が足りないという人は多いのではないでしょうか?
TOEICの問題数が多いです。特にリーディングセクションは英語の基礎力だけでなく、短時間で大量の情報を処理する能力も問われているといっても過言ではないでしょう。
それぞれの問題で難易度の高い低いがあるので、難易度の高い問題に時間を浪費せず、難易度の低い問題を着実に解くべきで、そのためにTOEICのリーディングセクションでは時間配分を適切に行う必要があります。
こちらではTOEICの得点力を少しでもアップするために
・リーディングセクションを時間内に終わらせるための効果的な勉強方法
この2点をお知らせします。
TOEICリーディングセクションの理想的な時間配分
TOEICは全体で200問を120分で解き、リスニングセクションは45分で100問、リーディングセクションは75分で100問を解きます。
TOEICのリーディングセクションは、パート5が30問、パート6が16問、パートがは54問から構成されています。
TOEICリーディングセクション各パートのの理想的な時間配分は以下の通りです。
問題数 | 時間配分 | 理想 | |
パート5 | 30問 | 10分 | 8分 |
パート6 | 16問 | 10分 | 8分 |
パート7 | 54問 | 55分 | 54分 |
合計 | 100問 | 75分 | 70分 |
リーディングセクションは900点台後半の人たちなら5~10分ほど余らせられますが、900点くらいなら時間ギリギリでやっと全て解き終わるイメージです。
ギリギリの時間配分で問題を解いていくとどうしても最後の数問は心の余裕なく解くことになるので、正答率が落ちてしまいます。
そのためTOEICのリーディングセクションを解くにあたり、全問解答後に5分ほど余るような時間配分を目標にして、最後まで余裕をもって問題を終わらせられるようにするのが理想です。
TOEICはスコアの設計上2~3問間違ってもリーディングの満点である495点が取れますので、「あ、これは900点向け、もしくは高得点者向けに作られた問題だな」と判断したら迷いすぎずに解答を選ぶ力も身につけられると良いでしょう。
私の時間配分
リーディングの時間配分に話を戻すと、私の場合、リーディングセクションが半分終わった(パート7が残り50問の)時点であと55分残っているのを目標にしています。
リーディングセクションの初めの50問を20分で解答するつもりで時間配分を考えて解き進め、残りの50問は1問1分で解答していくことを意識して解いていっています。
リーディングセクション各パートの時間配分と解答のコツ
それではTOEICリーディングセクションの各パートについて、細かい時間配分とどのようにして解答していけばいいかを具体的に解説していきます。
パート5時間配分と解答のコツ
パート5は1問につき30秒を目標に16問を8分かけて解きます。
パート5は文法問題ですが、とにかく解答のテンポを意識しましょう。1つの問題にとどまっているなと感じたら、それは今の実力では解けない問題なので、一番正解のように感じるものをチェックして次の問題に移るようにしましょう。
初見でイディオム問題なのか、時制の問題なのか、その他の文法問題なのかを見分けるようにすると解答スピードを速められます。
問題ごとに難易度は変わりますので、問題ごとに時間配分の意識も変えて、
- イディオム系は10~20秒
- 時制や関係詞が絡むものは30~40秒
これを目標にするとおおむね8分で終わるでしょう。
問題の進め方は、まずカッコの前後をチェックしてイディオムで解ける場合は解きます。次に選択肢をチェックして、品詞・時制で解く問題なのか、その他の文法で解く問題なのかによって、文全体を読むか、適切な選択肢を選ぶのに必要な部分のみを読むかを決めるとよいでしょう。
TOEICパート6時間配分と解答のコツ
パート6は長文穴埋めで16問を8分、1問30秒という時間配分を目標にして解答していきます。
しかし文挿入問題に時間を取られることが多いため、800点に到達するまでは、文挿入問題は飛ばして解答を先に進めていく方が得点力はアップしやすいです。
問題は設問ありきで読み進めると解答スピードを速められます。
本文の進行と同じ流れで設問があるので、1、2、3と設問があるときには、1の設問を読んで本文を読み始める、1の解答を終えたら2の設問を読んで本文の続きを読む、という形で解き進めると良いでしょう。
TOEICパート7時間配分と解答のコツ
パート7は、シングルパッセージとマルチプルパッセージ(ダブルとトリプル)の問題に分けられます。
パート7の時間配分は、54問を55分、1問を約1分で解答する必要があります。1つの問題文に対して設問は3~5問あるため、各問題を始める際にその問題にかけられる時間を頭に入れながらリーディングスピードを調節すると良いでしょう。
パート7の設問はおよそ本文に記載されている順番に出てくるので、全体を読んでから設問に移るのではなく、設問⇒本文⇒設問⇒本文の順に進めていくのが効率的で、時間を飛躍的に短縮できます。
TOEICリーディングセクションの勉強法|得点力アップのための効果的な方法
TOEICリーディングセクションで時間内に終わらないという方は、とにかく読むスピードを上げるようにしましょう。読むスピードが遅い原因は、以下の3つです。
2.文法の理解が不十分
3.英文をそのままの構造で理解できない
リーディングに関してはあなたがこの3つのステップのどのステージにいるのかを把握する必要があり、英文を読み返さずに理解できるようになると、時間内に終えられるようになります。
上記のそれぞれについて細かく見ていきましょう。
1.知っている単語数が少ない
とにかく毎日英単語を習得するようにしましょう。
最低でも1つの単語帳で860点レベルまでの単語を90~95%程度まで習得しておくようにしましょう。
860点レベルまでカバーできていればTOEICの英文を読むのに十分な英単語量となり、知らない単語があっても前後の文脈でカバーできるか、わからなくても全体理解にさほど影響がありません。
2.文法の理解が不十分
パート5の文法問題については、TOEICパート5向けの問題集を繰り返しやるといいでしょう。おすすめなのは「TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問」です。
パート6、7の読解問題に必要とされる文法の難易度はそれほど高くありません。5文型と関係詞を抑えておけば十分です。仮定法がもし出たとしても「if」を「もし」と訳せれば十分対応できるはずです。
3.英文をそのままの構造で理解できない
英文をそのままの構造で理解できないというのは、英文を何度か読み返したり、日本語の構造に直したりしないと理解できない人を指します。
英文をそのままの構造で理解できるようになる方法は3つあります。
2.音声を聴きながらそのスピードで英文を読み理解する(速読)
3.自分が読めるレベルよりも難しいレベルの英文に挑戦する(難読)
この3つです。そうすることで強制的にTOEICレベルの英文をスムーズに読み理解する脳ができていきます。
最初は通しで読んでも理解できないかもしれませんので、その場合は1つのブロック(いくつかの文、もしくは一段落)を繰り返し読み返さずに読んで、英文のまま理解する訓練をしましょう。
これは本当に訓練ですので、やって行くうちに次第に英文をそのままで読んで理解できるようになります。
おすすめのリーディング力アップ教材
速度を変えて音声を聞けるリーディング教材はたくさんあります。当サイトでおすすめするのは、スタディサプリENGLISHの日常英会話コースとTOEIC対策コース、およびLissNです。
スタディサプリENGLISH 新日常英会話コース
リクルートが提供する日常英会話を学べるWebサービス&アプリ。7つのレベルそれぞれ240のレッスンが備わっていて、多彩な英会話表現を学べます。
スピードも「遅い」「普通」「速い」の3種類から選択できるので、耳と英文理解が進むにつれて聞く速度を速めていけるのが特徴です。
スタディサプリ ENGLISH TOEIC対策コース
スタディサプリENGLISHのTOEIC受験対策のWebサービス&アプリ。英単語、基礎英文法を学習、習得したうえで、TOEICの演習問題をパートごとに細かいテーマに分けて実践できます。模試形式の実践問題集、および日常英会話コースもコンテンツに含まれています。
パート5、6、7の英文についても速度を遅い、普通、速いの3段階で音声を聴けるので、実践に則した速読トレーニングができます。
LissN
日本経済新聞社が提供する英語学習アプリ。時事ニュースを英語で読み聴きできます。
1つの記事が1分程度で読み上げられる程度のボリュームであり、記事を段落ごとに切り出して繰り返し聴けるので、英文を英文として聴くトレーニングができます。記事は毎日3~5記事更新されるのでマンネリにならないのも継続できるポイントです。
TOEICリーディングセクションの時間配分について
TOEICリーディングセクションの時間配分について、時短のためのおすすめの勉強も含めてお伝えしてきました。
TOEICリーディングセクションの時間配分についてまとめると
- Part5:10分(30問)
- Part6:10分(16問)
- Part7:55分(54問)
となります。
パート7の時間をしっかりとるためにパート5とパート6を短めに設定するのを意識すればTOEICのリーディングは「時間が足りない」とか「時間切れ」にならず、時間内に終わらせられます。
各パートで決めた制限時間内で難しい問題に時間を使わない習慣をつけられれば短期的にスコアを上げられますし、長期的には英文読解スピードを上げることで実力としてのリーディングのスコアがあがっていくはずです。